ジョアンの言葉(1)

GKコーチになったきっかけ
— GKコーチになったきっかけについて教えてください。
ジョアン氏:
スペインの2部、3部のクラブでGKとしてプレーしていましたが現役を引退後、24歳の時に地元のテラッサというクラブの幹部から「GKを指導する人間がいないからやってみてはどうか?」という提案を受けました。私自身もGKとしての経験を活かした仕事をしたいと考えていましたから、GKコーチの勉強をしたこともなかったですがオファーを受けました。今から考えると酷いGKコーチだったと思います(苦笑)。
選手としての経験のみで指導していたわけで、当時の私のようなコーチの指導を受けなければいけなかった選手には申し訳なく思っています。

— あなたがGKコーチを始めた頃というのは、まだGKコーチの存在自体が希少だったと想像します。
  
ジョアン氏:
ただ、今でも「GKコーチが存在するか」と言われれば怪しいものです。
GKコーチ」を名乗る人間は非常に多くなってきていますが、
本当の意味で「GKの準備をする人」たるGKコーチは少ないと思います。

GKコーチについて周りがどう考えるのかはわかりませんが、
私はGKコーチには二種類あると考えています。

一つは「GKの練習をこなす人」、そしてもう一つは「GKの準備をさせる人」です。
私自身、「GKコーチ」というよりも「GKの準備をさせる人」と名乗っています。
多くのGKコーチは練習をこなしているだけで指導するGKが上手くなっていません。
なぜなら、GKになるための技術を知らないからです。それは非常に大きな問題です。

常に言っているのですが、
サッカーにおいて最も完成された選手はGKでなければいけません。
GKとはそれほど難しいポジションであると同時に、重要なポジションなのです。
だからこそ、チーム作り、チーム全体での練習とは
別にGKを育成するための特別なトレーニングが必要なのです。

ジョアン の講習を受けて 息子が一番,最初につぶやいた言葉・・・

勉強も頑張らないといけない・・・

サッカーにおいて 最も完成された選手はGKでなければならない

・・・・GKは チームの中でも考えるプレヤーであり FPよりも もっとたくさんのことを考えないといけない。

実技の時にジョアンが

「怪我した選手はいませんか?」 「疲れた選手はいませんか?」

そして最後に 「いっぱい考えた選手いませんか?」という言葉

本当に短い時間の中で 深いメッセージを植えつけてくれました。